呼吸には狭間がある/ホロウ・シカエルボク
う、言葉にしなければならないのは不確かだからだ、口にすることで確かめるのだ、筋肉の動きや、呼吸の感触や、体内や外界での、送り出した音声の反響によって…ただそれは一瞬に過ぎない、どれほどの力を持っていてもほんの一瞬のことに過ぎない、結局のところすぐに死んでしまい、二度と再生されることはない
えぐるような静寂がずっと続いている、名前のない時間帯に這いつくばって…嗚咽に似た鳴声の鳥がどこかで鳴き続けている、空を飛ぶという悲哀に満ちているみたいに聞こえる、ズーム・インとズーム・アウトばかりできっとやつらの脳味噌は崩壊していくのだ、普遍性というやつだ、それはとても厄介なものだ、そこに寄り添う技術が
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