呼吸には狭間がある/ホロウ・シカエルボク
られる野菜のように壁に沿って横たわっている…少しも息づいてはいない、だけど、おそらくはそこに永遠に存在している、呼吸のことなんか信頼しちゃいけない、生きることと存在することには大きな違いがある―生命の有無など関係がないのだ、認めないというのなら世界を構築している素材の数を逐一数えてみるといい、そのすべての意味を理解することが出来れば―光と闇は存分に効力を発揮するだろう
とうに失われた名を呼ぶ、それは虚空に反響する、虚空に反響する?それはひとつの存在の証明になるのだろうか?時間軸で切り取ればそう思えなくもない、だけど、それを飲み込むには決定的に重さが足りない、だからこそ呼んでいるのだろう、
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