自然/葉leaf
、その隔たりはひたすら純粋に海の透明性を湛えているのだった。
またその上司は、残業を好む。もちろん私の世代は残業など好まず自分の趣味を大事にする。組織への帰属意識は残業などの形式的なところで示すのではなく、自らの主体性や業績などの実質的なところで示すのが私の世代の考え方だ。そうすると上司からは残業への圧力がかけられるわけだが、そこでも私が感じたのは何か自然の大きな営みのようなものだった。
その上司がまだ若くして働いていたころから今に至るまで、無数の雲が空を通り、数限りない雷が人々を脅かし、雨は強かったり弱かったり、太陽は時に残酷なまでに照り、そんな中で洪水も起きただろうし地震もあっただ
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