森山恵詩集『みどりの領分』について/葉leaf
愛もあれば親子愛もあれば友情もある。それらの愛の根底にあるのは、人々や物事との好ましい関係を持続させようとする意志であり、生命を持つものがその生命を支えていくために必須の原理である。生命を持続させる力、という点で、自然の愛と人間の愛は生命の根底にあって、その持続の糸が激しく絡み合うところで自然と人間は深いところで交感しあうのである。
だから、森山の詩編には独特な持続性が宿っていると感じられる。それは物語の持続性であったり、論理の持続性であったり、抒情の持続性であったりするものではない。森山の詩編の底にあるのは、生命をどこまでもつないでいこうとする「愛」の持続性であり、しかもその「愛」は複雑に絡
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