潜る/凍月
は人間だけだ骨が見えるまで肉が落ちる焼け爛れた皮膚はもう自分の一部では無い叫んで消えた声の音は何処から生まれたか分からない右を流れるいつかの景色は左を横切る蠅の音にただそれだけで失われる今この手の中に漆黒の狂気があったなら俺は誰を殺すだろう幽霊のようなイメージが脳髄の奥で光を放ついざかいといざこざが発展して争いや闘いが発展して行き着く先は何処なのか耳障りな声が響くもうそろそろ疲れてきたか?吹っ切れたら何て事は無い扱いきれない自由を前に指を咥えて血を流すズレた論争ばかりして根底の過ちに気付かない熱で揺らめく地面熱に魘される病人熱で焼き切れるコード熱で消し飛ぶ人の影見たくも無いこの景色が無ければ自分は
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)