ガラスの銃創/ホロウ・シカエルボク
た、雨風にもがれそうな花のように描くのが好きだ、どんなものだってそうだ、どんなものだってそうだぜ、生モノとして語られなければどこにも繋がらないじゃないか、所詮は紙の上のものだ、ディスプレイに表示されるだけの代物だ、あんたはそう思うかもしれない、それならそれでいいさ、俺は誰にも何にも強制したりしない、ただ俺はそれを信じ、それを受け止め、瞬間の真実を生き、記録していくというだけの話なのさ、狂っても悟ってももがいても浄化されても、それはただその時のことに過ぎないんだ、すべてのものを無駄にしながら高速で回転していく時の中で、まるで深海に居るように魂が沈殿している、どんなものにも手が届かないような気がする、
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