ガラスの銃創/ホロウ・シカエルボク
も水際で堪えてきたんだ、こうして目を見開いてさ、正気を繋ぎ止めるためだけの部品を並べてきた、サイレント、事態は進展しない、俺は深海に突っ伏して新しい知らせを待っている、あの高揚した気持ちは本当のことだったのか、俺を恍惚とさせたあの興奮は…何もかも嘘だったような気がする、あんなに確かだったのに…リアルなんていつでも手に届くところにしかないんだ、時が過ぎてしまえば全てはあやふやなものになっちまう、そうしていつの間にか本当のことだったのかすら…振り子の揺れが激し過ぎる、例えようのない喜びと、胸がムカつくような苦しみが交互に身体を蝕んでいく、どちらから始まったのか?どちらかだけなら良かったのか?どんなこと
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