いつかこころが目覚める朝に/ホロウ・シカエルボク
 
がら
ふと
この味をもっと楽しみたいと思うようになった
こいつらはどこに住んでいるのだろう?
この辺りにはこいつらのにおいはしないから
どこかからやって来ているのは間違いなかった
顔中をハンターの血で汚しながら
こんどこいつらが来た時には一人逃がして後を追ってみよう

ケモノビトは考えた
チャンスは
数か月後に訪れた
ケモノビトは
わざと急所を外し
ハンターを逃がし
血のあとを追って森を出た
だが
ハンターは車に乗り込み
エンジンをかけて走り去ってしまった
追いつけないことはすぐに判った
奴らは森を出ると凄く速い
ケモノビトはそう頭に刻み込んだ
ハンタ
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