いつかこころが目覚める朝に/ホロウ・シカエルボク
「どっかにキモノだかユカタだかいうものが入ってる」「探して着ておけよ」「そんなの見せびらかしてたら婆さん盛りがついちまうぞ」「キモノとかユカタってどういうものなんだ」
「そんなのおれたちに説明出来るわけ無いだろ」「身体のつくりが違うんだぞ」
「うるさいね」寝ていた老婆が声を聞きつけて起き出してきた「何を騒いでるの」
「キ…キモノ」「ユカタ」「フ…フク」とヨシヒロはなんとか言った
「ああ」と老婆は頷いた「用意してるから待ってな」
老婆はすぐにシャツとジャージと下着を持って帰ってきた「初めは動きやすいほうがいいだろう」「これから穿くんだよ」老婆は見本を見せてからトランクスをヨシヒロに渡した「
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