いつかこころが目覚める朝に/ホロウ・シカエルボク
分に食い応えがあった
ケモノビトは食事を終えると
そこら辺を舐めてきれいにした
足に巻きつけた髪の毛は特に丁寧に舐めた
それが一番大事なことだった
それでも次第に狩りは難しくなってきた
とにかく数が増えてきて
狙い辛くなった
彼らは動物を連れていて
そいつらがケモノビトのにおいを嗅ぎ回った
危ないことも何度かあったが
どうにか凌ぐことが出来た
ここで狩りをするのはもう止めたほうがいい
ケモノビトはいったん森へ戻った
その街では数十人が犠牲になった
ケモノビトはしばらく森の中で大人しくしていた
ご馳走を食うには厄介なことが多々あるようだということを理解
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