猫はサワン/MOJO
 
っこい野良猫と再会したのである。三階にある私の部屋まで上がる階段の二階踊り場付近に、あの猫は耳を水平に寝かせながら現れた。
「おや、どうしていた?」
 私は和んだ気持ちになったが、あの猫は擦り寄ってこない。鳴きながら、少しづつ私から離れ、振り返る。振り返りつつまた離れる。角の空き部屋の、ガスや電気のメーターが設置された機械室の扉が開いていて、どうやらそこに来い、と私を呼んでいるようだ。機械室の中を覗くと、そこはボロ雑巾を敷きつめた寝床になっていて、虎ブチや三毛や黒白の仔猫たちが眠っていた。私は近くのコンビニで彼女のために猫缶を買い、私のために缶ビールを買った。
 数日経つと、あの猫は仔を連れ
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