サン・スリーパー/竜門勇気
 

眠りに降りて
ドアノブ畳んでお別れの準備
ハーモニカのある部屋にいれば
ハーモニカぐらい吹くし
窓がある部屋なら
外ぐらい眺めて見るし

ふらふら動いて
だらだら過ごす
今日が特別な日になる
予感を閉じ込める
そんな金庫の物語を
眉をひそめて話してみる

「12時過ぎたら君を殺しに行く、これは脅しだ」
脅迫の手紙を自分に向けて出さなきゃだめだ
僕は時間が無限にあると思って言うみたいだし
僕は時計の針を見ながら自分が死んでることに気づいてるみたいだ

宅配ピザが宝石みたいな食べ物を積んで走る
眠ってしまいそうになる
その瞬間
夢を見るんだ
その夢のせ
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