可能性の地獄/yamadahifumi
 
るかもしれない。「完璧すぎる女性というのも問題だ。女とはもう少し不完全であるべきだ」。そしてこの徒労の旅は続き、そうして人生は暮れていく。彼の手には何一つ残らない。何一つ。


 非リア充、つまり、可能性を浪費する方法としてのもう一つの態度は上記とは違ったやり方を選択する。こちらのタイプでは、この人物は、世界の可能性を最初から放棄する事を選ぶ。つまり、原理的に考えるなら、A子よりはB子の方がいい、でも、自分がB子と付き合える可能性はないし、その為に努力するのも面倒だ。だとすると、ああ、もういい。自分は二次元の方がマシだ!、という事になる。こちらがリア充よりいいという事もないし、悪いという事も
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