或る芥川賞作家の受賞会見/yamadahifumi
 
若者というのは向上心にあふれていて、素晴らしいなと思います。人の話など全く聞かずに、ただもう闇雲に自分の虚栄心にしたがってどんどん進んで行くだけなんだから。ポジティブ・シンキング。結構です。彼らは永遠にポジティブ・シンキングして、そうして何一つ得る事はできないでしょう。素晴らしいですね、この国の若者は。ほんとに」

 ーーかなり、厭世的な話になってきましたが…。選者からは厳しい言葉もあったようですが、その辺りどうでしょうか。

 「どうでしょうかもクソもないですね。ほんとに。どうしようもないですね、彼らは。十年一日のごとく、くだらない『文学』なんてものが存在していると思っている。多分、彼ら
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