或る芥川賞作家の受賞会見/yamadahifumi
「言葉通りの意味です。この言葉の意味が分からないほど、あなた方も馬鹿じゃないでしょう。あるいは、本当にわからないのですか?。いいですか、芥川賞受賞作なんてね、どこぞのサラリーマンが世の中の時流に乗り遅れないために、会社でインテリ面するためにちょっと手にとって本屋に持って行って、そして半分読んでうんざりしてブックオフに売る、そういうものなんです。僕が賞を取らなかったら、そのサラリーマンは僕の本に永久に出会う事はないでしょうけどね。しかし、そのサラリーマンが僕の本を半分読んだからといってそれがなんです?。そのサラリーマンにとっては、結局、あらゆる本が娯楽なんですからね。知的なものもそうでないも
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