カード/アンドリュウ
何か心配ごとでも…」
不意に声をかけられて見上げるとスーツに身を包んだ中年の男が一人微笑んで立っていた
「ええ…」洋子はその場を取り繕いながら そっと手のなかのカードを見た
(だめだ〜名前が浮き出ていない〜)
「心配事があるのなら 相談に乗りますよ」
そういうと男は強引に洋子の横に座った
「な なにを…するんです」
「大人しく言われたとおりにしろ!このナイフが見えないのか えっ!」
「そ…そんな…」
「ゆっくりと財布を渡すんだ 叫ぶとズブリ!だぞ いいか」
洋子は震える手でバッグから財布を取り出し男に差し出した
その時手に持っていたカードが落ちた
「なんだこれは!いつ
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