天職/アンドリュウ
 
茶は味といい香りといい最高級のものだったからだ
これは…
お若いのに茶の味が判るとは感心なものですな
ぼくの顔に浮かんだ戸惑いを愉しむように老人は言った

その日以来ぼくは老人の仕事を手伝うようになった
仕事といっても全貌はわからない
かかってくる電話の金額を合計して
銀行に電話するのだ
額は大抵8桁から12桁で合計をノートのつけ
老人に報告する 老人はいつも御苦労とだけいってニンマリ笑った
時々食事を御馳走になる事もあった
たいていめざしかアジの開きでカセットコンロで焼いて食べるのだ

昼間は大抵空き缶集めに出かけてる
今日は1000円にもなったといって
ぼくに丸
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