まるで閉じられた目蓋が開いただけとでもいうように/ホロウ・シカエルボク
 
れた路面を歩いてそう高くない山の頂上近くにある廃墟へ向かった気がする
それともそれは別の時に見た夢なのだろうか?
俺はやがて窓に激突して死ぬ雀なのだろうか?
そう、そういえば雀の話を思い出したよ、前にも書いたことがあるけれど…
それは小学生のころのことだ、低学年か高学年か、そこらへんについては思い出せない
体育館の中で、朝礼か何かしていたんだ、校長先生が話していた
換気のために開けてあった高いところの窓から一羽の雀が物凄いスピードで飛び込んできた
その対面にあった窓は閉ざされていて、雀はそれに激突して死んだ
とんでもない音がしたぜ、あんな小さな雀なのに、とんでもなく
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