まるで閉じられた目蓋が開いただけとでもいうように/ホロウ・シカエルボク
 
んでいるものはなんだろうと考えてみた
真っ白を眺めながら思いをめぐらせてみたが
上手くいかないので目を閉じてみた
目を閉じた瞬間、食われるのではないかという危惧が束の間浮かんだが
どうやらそういうたぐいのものではないらしかった、おかげで
じっくりと考えをめぐらせることが出来た
気が狂ってしまったのでなければ、これは
なんらかの状態を象徴しているのだろうな、と思った
だとしたらそれはどんな状態なのだろう?この部屋にあるということは
おそらくは俺に関係しているものに違いない
そこまで考えたときにふと、何かが気になって目を開くと
ちょうど俺の目の高さと同じとこ
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