『 夢セイRunの着床 』/狩心
て
つまり「 それ 」が
私の頃の私で、
部屋の壁全面が鏡張りになっていて
そこには他人の姿をした自分が
無限の反射で無数に連なっている
大Youが湧いたヤカンの音でまた
目前に朝もやのマチがアラワレ
「オカエリナサイ」
「イッテラッシャイ」
という音声が交互に流れてきて
その速度が速まると
2つのイセイは完全に一致し、
「 異口同音 」の
「 同音異義語 」の
行方不明になる
飢えて倒れた旅人達の屍が集まって
懐疑的な会議が行われ、
始まりが幾重にも重なって
「 新たな 」人や動く箱が少しずつ増え
輪廻の擦れ
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