『 夢セイRunの着床 』/狩心
 
擦れる音がゆっくりと近付いてきて
 下僕達の喉仏に貼り付き
 声を奪う

 誰も助けてくれない
 自分で自分を助けようともしない
 ただ 成すがままで、

 そしていつの間にか
 あらゆる建物から水蒸気が上がり始め
 「 涙の倒立 」と呼ばれたそれらが
 一つずつ気化していく

 正しいセイ、コウから掛け離れた
 不純なイキ、に塗れた集い

 そのknow無の中で服を着て
 「人はヌレた服を着ていた方が、ヨク燃えるんだ」と
 巨人の手から落下したタイ、マツがセイキの数を数え
 進化、文化の枠を超えてワク、セイに不時着、着床し、
 二元論ではない、第三者のセイ
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