14 の ソネット♪/ハァモニィベル
もらいたいのだ。期限は5日。
こんな面倒な依頼を引き受けてもらえるとは思っておらん。だが、出来るのは君しかいない。頼む。」
屋敷には、様々な男女が集まり始めた。医者、弁護士、政治家の各夫妻。女優、独身の大学教授、
依頼者が勝手に俺を詩人だと紹介したので、「どんな詩をお書きですの?」という面倒な質問と、
表面的で鼻持ちならないありがちな話題さえ脇へ除ければ、豪華なディナーの食卓は、素晴らしかった。
一同に混じりながら、それとなく、集まった面々を観察したが、ハッキリしたのは、全員が疑わしいという
ことだけだった。依頼人が体調が悪いと部屋に退いた、3日後の夕食のとき、とうとう
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)