14 の ソネット♪/ハァモニィベル
ゆく、
このザマさえ、笑いもせず、
ただ、じっと、遠くで見ている世界よ。
余りにも冷酷な支配者よ。
遥か遠く宇宙までも、極めて微細な細胞内までも、
見とおせる眼鏡をかけながら、
わたしが、見えないのか愚か者よ
わたしはいつだって、仕打だけを記憶したお前を、
ただ包むように愛してきた、お前の奴隷なのだ。愚か者よ。
わたしは、いつだってお前の眼という解釈の奴隷ではないか。
12
[ 一つのソネット]
白い雲が動いていた。窓に区切られた空は小さかった。
部屋の真中に寝転んだまま、ただ、ぼーっと、
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