対/ホロウ・シカエルボク
かということについては皆目見当もつかなかった、そしてそれが本当にやってくるのだろうかということも、だから可能な限り、張り詰めていなければならなかった、油断してはいけない、そのことだけははっきりと判っていた
それは戦争なのだろうか?武器は何も持っていなかった、短刀すらもなかった、物質的に殺すには多大な苦労を強いられそうだった、戦争ではないのだ、少なくとも、数を要求される殺し合いではないのだ、殺す必要がないのか、それともあるのかについてはやはり判らなかった、なにも腑に落ちない、何の為にここに居るのか…その答えを求めるのはどうも無駄なことらしかった、だからとにかく留まらないことを考えて、少なく
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