箱庭にて 序章 (未完成)/黒ヱ
 
ことが出来た。青年はその明かりにとても満足感を得た。そして同時に今までは知らない、その体から溶岩が吹き出るかの如く衝動した。
青年は向き合う事にした。


試練


痩せ細った黒衣の青年」
「とても美しく とても恐ろしいもの」
 青年は銀の板と向き合ってみる事にした。目の前に立ってみる事にした。それにはまず、己の足枷になっているのはこの木立である事は明白だった。
ここで青年は勇ましい結論に至っていた。この足枷は己の前だけではなく、向こう側にも存在しているのである。ずっと見ていたのだから、それを把握していた。こちらの邪魔なものを無くすと同時にあちら側のも晴らしてやろうと思ったのだ
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