俺の今生という名の道標/ホロウ・シカエルボク
ントで占拠されている、ちょっとしたアパートメントのようなものになっているのさ、時折そこに暮らしているやつらがうろうろと出歩いているのを見かけることがある、あんな暮らしのなにが楽しいのだろうかと俺は考える、俺には一日たりとも耐えられそうにない、投げ出した楽しさだけがある暮らし…群れて、騒ぐことでまるで幸せであるかのように錯覚するかのような…暮らし―そうさ、俺が何を言いたいのか判るだろう、それはテントの中だけに限ったことではないのさ、それはテントの中だけに限ったことでは…水準が上がったところで、根幹が失われているのならどんなレベルにいたって同じことなんだ、だってそうだろ、そうじゃなければ、イズムさえ定
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)