俺の今生という名の道標/ホロウ・シカエルボク
の意識が薄い布のように風に舞いながら下りてきてまとわりつくんだ、始め俺はどうしてそんなものがまとわりつくのか判らなかった、巨大な橋桁が目に付いたところで初めて理解したんだ、それはそこから降って来る終わった者たちの意識なのだということに…終わった者たちの意識、終わった者たちの意識、終わった者たちの意識は、俺が感じることによって生きているみたいに思える、でもそれは、果たしてこの世界に属するものなのだろうか?俺にはどんな答えも出すことは出来なかった、ただ少しの間佇んで、そいつらが速度のない蝙蝠のようにふわふわと舞っているのを眺めていたのさ…橋のすぐそばには広い公園があるが、その中心部は浮浪者たちのテント
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