俺の今生という名の道標/ホロウ・シカエルボク
 
―そんなことがなんになるのだ、と、時折誰かが俺に尋ねる、あるものは本当に不思議だという顔をして、またあるものは鼻で笑いながら…彼らはそれが本当にどういうものなのかということについて考えてみたことがないのだ、ただただ誰かのいうままに人生を塗り固めることが美徳だと信じている…俺は誰にも俺のことを説明したりなどしない、そんなもの絶対に理解出来るわけがないからだ、もちろん誰の説明も聞きたくはない、俺に出来るのはなんとなく理解したという素振りくらいだからだ…巨大な手で捻られているかのような景色の中で俺は考えている―これはどこから生じるものなのだろうかと―俺は歪みの中を生きている、このところずっとだ、歪みの中
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