【HHM2参加作品】舌平目のムルソー(suigyo)を散瞳する/澤あづさ
音を立てて】(2章)拍手を浴びせるように。己の声を押し殺す。
この詩の声は殺されている。
だから根も葉もなく読まれてしまう。
虫食いで失せた言葉を、声にならない【鰓】の息が穴埋めして、白々しい【文法】が繁る。
【私】の「木」魂が三人称で「記」す【森】に鬼火がひかる、この詩には「我」しかいないのに「吾」がいない。
語りたい「吾」を悟れないことしか「記」せない、から読まれてしまう。声にならない息がこぼす「読点」を。
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【その光景を友人と同じような黒い影たちがゆらゆらと取り囲んで眺めている、そして、そのさまを遠くから観
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