現代詩の彷徨/ハァモニィベル
 
流れ出すというものだ。

 先の2つの著作で、オドヮーヨとマカッシエが述べている内容は概略こんな内容である。だが、こんな刺激的なことを書くには、原文を正確に引用する必要がある。そのために、今、本棚をかき回してみたが、どこへいってしまったのだろう、何度探しても見当たらないので作業が先へ進まない。資料が確認できるまで、この原稿の発表は控えておかねばなるまい。掌の傷から熱い涙をこぼしてしまったら、ふたたびあの鐘の音を聴きながら、「T」*と化してサラサレタまま、もう泣くにも哭けないのだから。

(*註: 「T」=T字形の刑の人=教会にあるイエス像のこと)


 設問 a:上のテクストで
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