終わらぬ歌の序章として/千波 一也
 
交互に訪れるのでしょう
途に迷ってしまったときは
どうか、
あなたはあなたのままで
わたしを許してくださいますように
わたしが
あなたのささやかな流れ星で在れますように
偽りなく
願い続けることでしょう

けっして容易なことではありません
けれど、
それゆえにこそ、
弱い種族ゆえにこそ、
もろさを克服するために得た知恵と習慣、歴史のもろもろを
贅沢に消費してしまうような
哀しさを背負うことだけは避けなければと
のぞんでいます

ひとり、でなくて良かった
こころから
救われてなんぼの暮らしで良かった

面と向かって
そう何度も言えることではないけれど
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