【HHM2参加作品】詩の入り口に立つためにー『母乳』ちんすこうりなー/深水遊脚
て客観的に目に映るものをみつめる作業が必ず必要になる。そうして言葉に虚心に向き合うことが、詩の入り口に立つことなのだと思う。言葉だけを虚心にみることは難しい。わからない不安は経験で埋め、気味の悪いものは避ける。瞬時にそうした判断をして人は社会生活を営んでいる。詩に向き合うから、現代芸術に向き合うからといって、そうした知恵や警戒心のすべてを放棄し、武装解除する必要はない。どのような人であれ、生きて行くためには暴力的である。目に見えるものを、目をそらしたいものも含めて、できる範囲で、よく観察し、何故?という問いをたててみる。その答えはあえて出さない。放っておいても人は答えを出したがるし知りたがる。あえ
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