独りじゃない/yamadahifumi
僕達が存在しないのは
僕達が交換可能だから
僕達が存在するのは
僕達が一つの虚像だから
僕達は自分達を虚として演出する時のみ
この世界に存在する事を許される
もし、君が部屋で一人閉じこもり
自分の事について思いを馳せているのであれば それは即ち
世界にとって君は存在しないと同じ事
この世界を支配しているのは一握りの
自分が虚である事を心得た役者達と
彼らに心酔しきっている観客達
その二つの勢力なのだ
・・・さて、その世界で 君は
一体、どうすべきか
この役者と観客だけがいる虚像の世界で
『僕』は一体、ど
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