川柳が好きだから俳句を読んでいる(10、西川徹郎のこと)/黒川排除 (oldsoup)
 
であり、暴力であり、残虐であり、淫乱であり、冒涜だ。西川徹郎は玩具のように死を扱う。決して重くはない、見せびらかしのもの、例えば食ってるメシの写真を撮ってブログにアップロードするように、殺害や冒涜の場面を作品にして、置く。まったく、ただ置かれている。四季はもちろんだが、道徳などもありはしない。とはいえ殺して楽しいといった具合の過度の感情も見られない。ただ置かれていて、ただ見せられている。警察がまだ手を付けてない死体を見せられて、何も感じるな、見ろと言われているような具合である。そしてその無味乾燥としたギャップが、そのまま家族を侵食し始める。

 銀杏銀杏と腸(はらわた)枯れて死ぬ母なり
 父
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