二十歳(はたち)のエチュード/草野大悟2
 
手にとってみたユーカリの葉も
ふっと 虹色のかけらになって
壊れてしまうのではないかと思うほど
不思議だったのです。
二人がここにいるということが・・・
二人がこうしているということが・・・。

どんぶり一杯のみそ汁
ハムエッグとマヨネーズのかかったキャベツ
ノリのついたおにぎり

江平2丁目だったかしら
あのバス停
30分ほど 濃いブルーのバスに乗って
住吉の海を見に行きました。
日向の海を
見に行きました。
バナナを持って。

コスモスの花を髪に飾ってくれた
あなた。
ピンクのコスモスを旅の印に飾ってくれた
あなた。

かすかに聞こえる海鳴り

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