二十歳(はたち)のエチュード/草野大悟2
 
っとくちづけしたあなた。
息のとぎれそうになる程
強く抱き合っても
くちづけしても
その後に残るのは何ともしれない空虚感
でも
わたしたちは
わたしたちの創造する生命を
おろそかにしてはならない。
いくら小さな生命だとしても
それを踏みにじるようなことだけはしたくない。

ツーンと澄んだ明るい朝
程よい疲労感を残して
目を覚ましたのは7時になろうとするその頃
朝のコーヒー
冷たい水で洗った顔は
朝の明るさがよく似合う。
キラキラ眩しい朝の光に
透き通る白い歯
キッとひきしまった輝く瞳

朝の香りのする
地下の冷たさを運んで来た水をくんで
ポットでお湯
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