二十歳(はたち)のエチュード/草野大悟2
な気もする。
朱色の裸電球が
いつの間にか ぼんやりと
光っていたような気もする。
あなたの前で裸になること
完全に裸になること
私は 何の抵抗もなく
かくも自然なおおらかな気持ちで
裸になれたことをうれしいと思う。
あれでよかった。
あれでよかった。
あなたの燃える手にくるまれて
わたしの心も燃える 燃える。
何のわだかまりもなく
美しく澄んだ心を
あなたの前に
晒せたことを
うれしい思う。
燃える胸を合わせ
かたく抱き合った
わたしたち。
たくましい あなたに
何度も くちづけしたわたし
小さな乳房に
そっと手を置くあなた。
そっと
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