真夜中、殺意のレコード/ホロウ・シカエルボク
か?だがもし視線の主がそれを待っていたとしたら?
明かりをつけて音楽でも流せよと身体は警告を発していた、しかしなぜかそれを聞く気にはなれず、暗闇の中で感覚を尖らせた
それは現実的な空間にはないものなのだ、現実的な空間にはない、しいて言うなら絶対的な幽霊のような存在だった、でもなぜ?どんな理由があって?
俺はそいつの髪の毛を掴んで、床に叩きつけるさまを想像してみた、そいつの血が床を満たし、忌々しい臭いをさせるさまを、そいつの感覚に訴えるようにひたすら頭の中で繰り返した
しばらくそうしていたら気配は無くなっていた、疎通の出来ないやつだと思われたのかもしれない、まあいい、ただ眠りたいだけ
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