真夜中、殺意のレコード/ホロウ・シカエルボク
 
つの隣でようやく寝床に潜り込むものの、血の臭いが、血の臭いが酷くて眠れないので、そいつを窓からたたき出して、洗剤を使って丁寧に拭いた、時計の針が淡々と移動を続けている中で
そうしてようやく眠りについたが夢の中ではバグが繁殖していた、狂ったように死んでは生まれ、死んでは生まれて、果てしのない繁殖を続けていた、おかげで言葉すらままならなかった、そんな夢の中を生きた、目覚めるまでにたいした時間はかからなかった
仰向けのまま目を見開き、薄暗い天井を凝視した、そこにはバグは見当たらなかった、かわりになにか執拗な視線があり、根源を探したがまるで見当がつかなかった、気づかないふりをして眠るべきだろうか?
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