love/リヅ
いに愛されたらいいなぁと思った
愛しているわけじゃなかった
愛せるわけじゃなかった
舌を突っ込みあったり抱き合ったり体温をわけあったり何もかもを晒したり
寂しい時にそんなことがしたかった
温めてほしいだけだった
弱さを許されたいだけだった
お互いがそのことをちゃんとわかってたから
二人はどうしようもなく友達のままだった
でもそれは切なさはあるけれどそれ程に悲しい事ではなかった
女の子をは今を手首に刻み付けて絵を描く
男の子はシャッターを切って写真を残す
この瞬間をできるだけ忘れない為に
お互いがお互いを見る
ずっと見る 真剣に見る
お互いがお互いの存在を正しく理解する
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)