異教徒の無数の傷口には自らを断罪する理由が記されている/ホロウ・シカエルボク
 
思わせて胃袋は病的な伸縮を繰り返し咽頭に不快な感触を呼び起こす、胴体だけの生物が懸命に這いずって来るみたいな予感が残された時間を圧迫して寝床はある種の呪いを孕んだまま沈黙し続けている、のべつまくなしに囀り続ける小石が次々と投げ込まれて転がってくるみたいな時の経過は崩壊のための経文に思えてくるだろう、忘却的な進行ばかりが執拗に詰め込まれてくるだけの認識が安らかな眠りに辿り着くまでにまはまだそれ相応の時間が掛かる、水死体の膨張した腹の中で充満しているガスみたいな美しい日々の思い出がそれとばかりに破裂する瞬間を思わせる音が寝入りばなにいつも聞こえてくるんだ、連続し継続され堆積していくものたちならそこには
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