病床のドッペルゲンガー/yamadahifumi
れているのは
私の小指が小さく痙攣してそれが何故か
大層かわいらしく思えるというその事だけだ
私は今、思う
私とは一体何だったのだろう?
私はこんなにも幸福だったのに
私は今とても不幸な気持ちでいる
私とは何だったのだろうか?
私は・・・結局はもう一人の本当の私から見れば(そんなものがいるとすれば)
偽物の私だったのではないのか
私の人生は私が望みもしない事をし
やりたくもない事をやるためにあったのではないか?
私は無機質な病院の中にいて
そんな事をつらつらと考えていた
そして、その時、私に死の足音が訪れると共に
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