そして最後に置かれた死のかたちは揺れるようにもがき続けるだろう/ホロウ・シカエルボク
ときを歌うために歳を重ねてきた
時々は蜥蜴のように物陰に滑り込みながら
楽園に行くためにはそこに届くだけの死体を積み上げなければならない
一番強く感じた意志はもっともらしい言葉にしてみたらきっとそんなこと
今夜は風が強いから精神の窓辺には沢山のごみが堆積する
そこには特別言葉に出来るようなものは何もないが
時々そんなものを為す術なく眺めていなければ
魂はあっという間に黒ずんだ塊になって石ころの隣に並ぶだろう
ただ失われたものたちのために鎮魂歌が流れることはなく
といってそんなものたちがそよ風のように消えていくことはなく
そうして精神の構造の窓辺は堆積したものたちで見えなくなって
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