空にさよなら日記/八男(はちおとこ)
 
ものに会いたい、それが異国だと会える。おかしな話だ。
  他、沢山の想念が浮かんでくる。よく乾いた晴れの日に洗濯物が風に気持ちよく揺れている風景。それはすぐに現実となりそうだが。期待で洗濯物がいっそうぺらぺらと揺れる。
  あと、一輪の花とか浮かんでくる。赤いバラっぽい花だ。ふにゃふにゃな花だ。
  
  バスは火にかけた釜のふたのようにカタカタ揺れている。古いバスだ。外国人は白人とぼくの二人だけで、あとはこの国の人だ。みんな色鮮やかな民族衣装をまとっている。
  胸の中央に太陽の紋章が大きくデザインされているが、それがどことなくアンパンマンに似ている。烏帽子に似た、松茸の形をした帽子を
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