目盛の隙間から立ち上る青い炎/hahen
曲した定規を投げ捨てて、
中心を、ここへ、ずらし
測量が不要になる
そうして青だったものたち
全部、炎の中へ
描かれたもの、全部
とてつもない
放射冷却の、青さ
誰にも語られることのない
色彩が、ゆっくりと、
再び
下降してくる前に
着地点の座標へ
唇を寄せて
枯れ果てた葉脈の
根元から、目盛が、
つぎつぎに並んで
中腹で折れる、
凍えるぼくたちと
いっさいの、
ひずみもなく向かい合い
途切れた数直線の永遠が
たったひとつだけ残された
青の空に溶ける
眩しい、炎が、
全き熱量が冷やされて
あなたはもう一度、
目を閉じる
世界の中心が何
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