ストレンジャー・ザン・サイレンス/ホロウ・シカエルボク
に挑みかかる炎と
すべてが燃え尽きた後の黒い炭と白い灰
風が吹くと少し弾けて
馴れ馴れしくあたりを少しだけ舞った
小さな橋を渡り、汚れた川を見下ろし
道の駅の脇を抜けて
映画館の廃墟にたどり着く
入り口付近が半壊したその建物には
スクリーンと数列の椅子しか残されてはいない
俺は時々そこで映画を見た
3-12に腰をかけて
3-12にいつも腰を下ろして
映画に出ているのはいつも俺だった
上映されているのは
俺がこれまでにしてきた良し悪しだった
不思議なことに
現在の枠から逸れたそいつらの振る舞いは
まるで俺とは関係ないことに思
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