ストレンジャー・ザン・サイレンス/ホロウ・シカエルボク
 

生き残ったやつらのためだけのものにすればいい
そのほうがみんなスッキリするさ
無差別級なら手段は問わずさ
体格、精神、スキルのハンデはそれでだいたいクリア出来るさ
足元の蛙を踏み潰した
半分萎んだ風船が破裂するような音がした


北の山に向かう一直線の国道をしばらく歩いた
近くの処理場から煙が上がっていた
なにかが燃やされている…なにかが
おそらくは弁解の余地も無く徹底的に
徹底的に徹底的に徹底的に灰になる
首元をしっかり閉めても
冷たい空気が入り込む
生きている限りはたぶん逃れられない


炎の前に立っていたことがある

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