おいでよ、虫食いの予感 (かしゃ、かしゃ、ずるる)/ホロウ・シカエルボク
 
り虫食いってわけさ、ふん、別に面白くもなんとも無い…だけど子供の頃から、こんなことはあったような気がする、その時俺の頭を啜っていたのは、こんな虫どもではなかったかもしれない、なにかもっと他の…得体の知れないものがやたらに駆け巡りながら喰い漁っていたような気がする、少なくとも、いまここに居る奴等のような律儀なプロセスは持ち合わせていなかった、そこには、法則というものが無かった、それはもしかしたら、俺自身がそうしたものを持ち合わせていなかったせいなのかもしれない、確かにあの頃俺の頭を荒らしていたのは、そうした法則を持ち合わせていないなにかだった…そういえば、いま俺の脳膜を啜っているこいつらは、なぜいつ
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