詩に関する雑文、あるいは恋文/bookofheaven
、でもそれは家族にも誰にも見せるべきではなくて、それを月にたとえたのかも知れない、と想像した。
詩に感情をそわせて、私の涙はすこし矛先をそれて緩くなった。
長くなったね。いつのまにか、月も静かに立ち去っていたようだ。今は名残の夜空に星が少しだけ見えているよ。
でも、たぶん朝はまだ遠い。
君はもう眠ったろうか。不安に駆られて声を上げて、誰かを困らせてはいないかな。
おかしなものだね、若い頃からずっと、君に対して詩について語りたいと思ったことなどなかったけれど、君が言葉を持たないと知ってからのほうが、私は素直に君に語りかけることができるんだ。だって君はあのときも、詩など読
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