散弾銃の硝煙の妄想と瞬きの間だけの小さな虹/ホロウ・シカエルボク
 
を読んだって、それがゲーテであることに変わりなんかないのさ…オーガニックの店でアイスコーヒーを飲んだ、少しでもまともなものを飲みたければまともな店に行くことだ、客を回すことばかり考えている店なんかで飲んじゃいけない、なにをするにも対価というものはあるのさ、何をするにも対価というものはある…手に入れたいものが下らないものばかりなら、近寄って来るものはくだらないヤツばかりなんだ、金を払って店を出ると、雨が降ったことなんかどっかヘ行っちまっていた、俺は公園に戻って、日蔭のベンチに腰を下ろして靴紐を結び直した、飢えた鳩が何羽か様子を窺いにやって来たが。俺が何も持ってないことが判るとすぐに居なくなった、ここ
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